筆先から宇宙へ飛び出す。一文字の「心」で、自分だけの余白を作る時間。

筆文字「心」。背景には草原で子供のように風船を持ってはしゃぐ女性。

夕食の支度を終え、家族がそれぞれの時間を過ごし始めた夜。ふと鏡に映った自分の顔が、思ったよりもお疲れモードで驚くことはありませんか?

私たちの毎日は、誰かのための「正解」を探すことでいっぱいです。

「心」という文字は、そんなあなたの中心そのもの。今日は、少しだけ筆先に想いを乗せて、自分自身を自由にしてあげませんか。

筆が紙を離れ、次の一画へ向かう瞬間の、まるで宇宙へ飛び出すような高揚感。

その小さな旅が終わる頃には、カサついていた心に、温かな「余白」が生まれているはずです。

目次

1. 「心」という文字に、小さな呼吸を。

今日一番の「心」の筆文字。

筆文字で「心」を書くとき、私はいつも「今の自分」をそっと紙の上に置くような気持ちになります。

活字のようにカチッとした大きな空間ではなく、筆を運ぶ中で生まれる、わずかな「余白」。

それは、忙しい日常の中で私たちがつい忘れてしまう「ひと息つくための場所」のようです。

「こう書かなきゃ」という型を一度おろして、今のあなたの呼吸をそのまま線にしてみましょう。

少し揺れたって、震えたって、それが今のあなたの心地よさなら、それでいいのです。

正解を目指すのではなく、今の自分のリズムを探す旅に出るような気持ちで書いてみてくださいね

2. 筆先で味わう、宇宙へのジャンプ

「心」を書くとき、私が一番大切にしている「遊び場」があります。

それは、三画目を跳ね上げる直前の、ほんのわずかな瞬間です。

おしりをきゅっと持ち上げて、わくわくの方へ

三画目の終わり、跳ねる前におしりを少しだけきゅっと持ち上げてみてください。

そこから斜め上へと筆を運ぶ瞬間は、まるで重力から解放されて次の三画目へ向かう宇宙へと飛び出すような感覚です。

新しい景色に出会う前の、この「わくわく」。

この一瞬の浮遊感を楽しめたら、もうそれはあなただけの立派な表現です。

たったひとつの、大切なルール

自由に遊ぶ「心」ですが、凛とした美しさを保つための、たった一つの約束があります。

それは、「四画目の点は、三画目の高さより下げない」ということ。

古典を参照しながら、筆文字で書いた「心」の三画目と四画目の高さの関係を示す図解
左側〈出典:伏見沖敬編『書道字典』角川学芸出版〉

宇宙へ飛び出したエネルギーを、四画目で優しく、でもしっかりと受け止めるようなイメージで。この高ささえ意識すれば、文字は不思議と落ち着き、心地よいバランスが生まれます。

3. なぞり書きで楽しむ、心のデトックス

今回お届けするなぞり書きシートには、温かな光景を添えました。

二人の小さな子供が、ハートの風船を持って仲良く笑っている姿です。

なぞり書きシート見本
「心」のなぞり書きシート(子供と風船のイラスト・塗り絵風付き)

心にゆとりが欲しいときにぜひなぞってみてください

※お使いのスマホによっては、直接ダウンロードされる場合があります。保存されたファイルを開いてお楽しみください。


大人の塗り絵を楽しむように、繊細すぎない、温かみのある線画に色を乗せてみてください。

手書きの「心」が生み出すわずかな余白に、新しい風が吹き込むのを感じられるはずです。

4. まとめ:さあ、今日はどんな宇宙を描きましょうか?

一画一画、筆先が動くたびに、あなたの心は少しずつ自由を取り戻していきます。

三画目から宇宙へ飛び出し、四画目でそっと着地する。

その一連のリズムは、まさに「今の自分」を丁寧に生きることの縮図のようです。

「今の私のままで、大丈夫。」

書き終えたあとの「心」を眺めて、そんなふうに自分を肯定してあげられたら、今日の筆文字時間は大成功です。

わたぼうし
筆耕士
「ゆるく、楽しく、頑張らない」がモットー。自身の経験から、正しさよりも「心地よさ」の中で生まれる生きた文字を大切にしています。 さとう式リンパケアで身体を整えつつ、小筆や筆ペン作品を制作。小筆や筆ペンで綴る作品などはminneのショップで販売中です。
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