毎日、家族のため、仕事のため、誰かのために一生懸命なあなたへ。
ふと、

もう一歩も進めない……
と感じる日はありませんか?
そんなときは、無理に足を動かそうとしなくて大丈夫。
今日は、私たちに馴染み深い「歩」という漢字をゆっくり眺めながら、自分らしいペースを取り戻す時間を分かち合えたら嬉しいです。
「止まる」ことは「進む」ことの一部


「歩」という漢字、じっと見ていると不思議な形をしています。
成り立ちを紐解くと、実は「止」という字が隠れているんです。
今の形を見ると「止」と「少」の組み合わせのようにも見えますよね。
そこから「一度止まってから、少し進む」という、素敵な解釈も生まれています。



ずっと動き続けるだけが『歩む』ことじゃないんです。
しっかり立ち止まる時間も、立派な『歩み』の一部なんですよね。
私自身、以前仕事でボロボロになり、会社を辞める決断をしたことがありました。
当時は「みんなが進んでいるのに、私だけ止まってしまう」という恐怖でいっぱいでしたが、今振り返れば、あの「何もしなかった時間」こそが、次へ進むための大切な、大切な一歩でした。
あえて「ゆっくり」を楽しむ知恵


日本の古いお庭にある「飛石(とびいし)」も、そんな「歩みの知恵」を教えてくれます。
茶室へと続くあの石の道は、あえて歩きにくく、不規則に配置されていることがあるんです。
これは、歩くペースを強制的に落とさせるための優しい仕掛け。
ゆっくり歩くことで呼吸が整い、ふと顔を上げた瞬間に広がる美しい景色に気づかせてくれるんです。
トントン拍子に進まないとき、それは「ちょっと景色を見てごらん」という、心からのサインかもしれません。
物理的に「あるく」だけでなく、心で「あゆむ」時間を大切にしたいものです。
春を告げる、レンギョウのひたむきさ


「歩」という字から連想される花に、「レンギョウ(連翹)」があります。
まだ寒さの残る早春、枝いっぱいにパッと明るい黄色の花を咲かせ、「一歩ずつ、確実に春が近づいているよ」と私たちに期待を感じさせてくれる花です。
花言葉は、「希望」や「期待」。
レンギョウがひたむきに花を咲かせる姿は、目的に向かって一心に努力する「集中力」の象徴とも言われています。
でも、その「ひたむきさ」は、決して無理に急ぐことではありません。
地面をしっかりと踏みしめて、自分のリズムで一歩ずつ光の方へ。 そんな静かなエネルギーが、この花には宿っています。
筆文字で整える、私だけの「中心線」


「歩」という字を美しく書くコツは、意外なほどシンプルです。
- 縦線を通す
私が一番大切にしているのが、中心を貫く2本の縦線です。ここが決まると安定感が出ます。 - 「少」の左右の点の位置を変える
「ハ」の右側を少し上から、寝かせ気味にすると、最後の左払いのための余白ができます。


上の「止」の縦線と、下の縦線。
似ているようで、実は気を付けるところが少しずつ違います。
解説イラストのように、横画との接し方を変えているのです。
これにより、「歩」に豊かな表情が生まれました。



線が少し震えても、曲がっても大丈夫。その一画一画が、今のあなたの懸命な『歩み』そのものだから
まとめ:ここだけは持ち帰って!


- 「止まる」を肯定する
「歩」という字には「止」が含まれています。立ち止まることは、次に進むための準備です。 - 不規則さを楽しむ
飛石のように、スムーズにいかない時こそ、ふと顔を上げて景色(今の自分)を見つめてみましょう。 - 自分の「軸」を意識する
筆文字の縦線を揃えるように、一日のどこかで背筋を伸ばし、心の軸を整える時間を持てたら素敵です。



今のままで大丈夫。明日も、自分の歩幅で、一歩ずつ。
現在、この「歩」という字をゆっくりとなぞり、自分を全肯定してあげるための「なぞり書きシート」を心を込めて製作中です。
完成しましたらこちらでお知らせしますので、楽しみにしていてくださいね。
墨の香りに包まれるような、穏やかな時間をあなたにお届けできる日を心待ちにしています。


